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元Googleアドセンスの担当者が語るアドセンスの裏側

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2015年10月24日に「元Googleアドセンスの担当者が語るアドセンスの裏側」というセミナーに参加したのでレポします。

講師:石田健介氏

 今回のセミナーのテーマ

・アドセンスの知られざる裏側

・質疑応答ディスカッション

大きくこの2つのセッションに分けてセミナーは進められました。このセミナーのタイトルは主催者がつけたもので、石田氏が付けたものではないそうです。一瞬裏側の話はないのでは...という不安がよぎりましたが興味の深い話が色々聞けましたよ。

講師紹介

2004年ヤフー株式会社に入社、ショッピング事業部にてマーチャント向けインターネット広告の企画・運用業務に携わる。2007年からグーグル株式会社に入社。

アドワーズ広告営業担当を務めたあと、パートナー向けにアドセンス・adExchangeDFPによる広告収益向上のコンサルティングを行う。

その後2015年にグーグルを退社してマネタイズパートナー合同会社を立ち上げ、webサイト・アプリの広告収益向上コンサルティングを行うなど精力的に活動中。

マネタイズパートナー公式サイト
収益化を最大限に上げるお手伝いを元ヤフーとグーグルの社員だった石田氏が直接してくれます。ごちゃごちゃ考えるのが面倒・答えを知りたい方は下手なコンサル会社よりここに頼んだ方が確実です。(石田さん、紹介料下さい)

アドセンス収益向上策について

アドセンスの収益を上げるにはアドセンスの収益の仕組みを理解することが大事とのこと。ちなみにアドセンスの収益は・・・

アドセンス収益=PV×RPM÷1000
または...
アドセンス収益=PV×CTR×CPC

この計算式を元にしながら収益の向上策について話が進められました。もし、この式の意味が理解できない時は、これから先の話は理解できないかもしれません。

専門的なワードが出てきますが、この記事の中では深くは説明しないので、意味が分からない方は少し基本用語を勉強してから読み進めたほうが頭に入るかも知れません。

CTRに影響を与える要素

CTR(クリック率)を上げるには以下の点が重要です。

・広告の大きさ

・広告の掲載位置

・クリック率の高い広告を貼る

とにかく広告は面積が大きい方がクリック率が高いことがデータがハッキリと出ています。クリック率が高い広告の種類ですが、

パソコンサイトの場合は...

縦長160×600

レグタングル 300×250

レグタングル 336×280

ビッグバナー 728×90

サイズを大きくするだけで、同じ場所に貼っても1.5倍も差が出ることがあるそうです。とにかくでかいのを貼れということです。

スマホの場合は...

320×100

これらが鉄板の大きさです。実は懇親会の時にスマホサイトの広告について、自分のデータとセミナーの内容とで食い違う部分があったので質問したところ別の答えが返ってきました。でもここでは書きません。お金を払ってセミナーに出た人だけのメリットということで...

余談ですが、気になるセミナーは絶対に出たほうがいいです。最近はレポがすぐに出回りますが、内容の全てを網羅しているレポなんて皆無です。むしろセミナー以外の会話でディスカッションすることでポロっと零れ落ちるものですから。

脱線したので元に戻しますね。

掲載位置でクリック率を上げる方法

クリック率を上げるにはアクティブビューレポートを上手く活用する必要があります。

セミナーの2部で実際にサイト運営者がディスカッション的に話していたのですが、これは個人的な感想ですがアドセンスのレポートを全く分析していない人がいたのに驚きました。

最近新しい管理画面に変わりましたが、実は今までは見ることができないデータが見れるようになっているのです。その代表的な機能が「パフォーマンスレポート」のアクティブビュー視認可能率という数字です。

アクティブ ビュー視認可能率とは、広告の50%以上が、1秒以上表示された場合にカウントされるもので、1秒以下しか見られていない時はカウントされません。

この機能を使うと広告が1秒以上表示された率がどのくらいあるかを一目チェックすることが出来ます。アドセンスではこのアクティブビュー視認可能率を高めることが収益を上げる有効な手段となります。

トゥギャッターというサイトでの事例

レイアウトによる配置の説明。上にあればいいというものではないヘッダーの右側などは全くクリックされないから誰も見ていない。

ユーザーがどういう目的でサイトに来ているかの分析を行うことが大事で、コンテンツを見るユーザーが多い(サイトがしっかり読まれる)場合はすぐに画面から消されてしまう。つまりアクティブビューの視認可能率が下がるということになります。

ビューティーボックスというサイトの事例

カテゴリページ内の画像リストの件数を減らし20行から15行への変更と画像と広告バナーのサイズを揃えるなどを工夫したところ収益が上がった。CTRが7%も上がったそうです。

サイトと広告をうまく馴染ませるということとスクロールを少なくするってことなのかな。ちょっとこの辺りは忘れました。

CPCに与える要素について。

広告主の出稿状況がCPCの単価を決めるウェートで大きく占める要素。(広告主の数が上限PCPとなる)

あと広告主の成果が非常に重要であるということ。結局のところは広告主の成果が上がりやすいかどうかでCPC(単価)がかなり変わるのだそうです。

CPCの決まり方

CPCはオークション形式で決まる。理論的には広告主が多ければ多いほど単価が上がる。広告主が少ないカテゴリの場合はどうするか?

答えはバナー広告とテキスト広告が両方出るようにすること。こうすることにより出稿社数が少ないテーマでも入札数を最大に増やすための有効な手段となる。URLフィルターは最小限にした方がCPCは高くなる。

 類似サイズの配信をONにしていおく。(デフォルトでONになっているのでさわらない方が良い)理由:大サイズの広告サイズには、小サイズの広告を表示させることができるから。

スマートプライジングについて

スマートプライジングを取り入れている理由は出稿主の保護が最大の目的、広告主の収益が出ないと出稿してもらえなくなる。

意外だったのは、成果(収益性)が悪いとグーグルも広告主から高い広告料がもらえない仕組みになっていること。なので、広告主にとって成果が低い低品質なサイトは基本的に単価が下がるというわけ。

単価が下がっていくということは、そのサイトの質が低いと言えるかもしれない。(私見)

成果につながらないとはどいうこと?

無駄なクリックが多い。注意点、誤クリックされない配置を心掛ける(テキストリンクと広告が近いなど)、テキスト色の設定によるクリックの質の向上を図ると良い。

昔は広告内に「⇒」がなかった。この⇒が現れたことにより誤クリックが発生しやすくなった。これが実は厄介。

この⇒の影響による誤クリックの予防策として...

1.サイト内の各ボタン(⇒)の形や矢印の色が同じにならないようにする。

2.サイズ大きさをサイトで使っているものと同じにすると誤クリックが増えるので色形を変える。

広告はなじませることが大事だけど、誤クリックだ長期的に見ると全く意味がない。

アフィリエイトとアドセンスの違い

アフィリエイターの特性上サイト運営者よりの考えになってしまいクリックの質に対する認識が甘くなりがち。アドセンスの場合は広告主の立場にたった貼り方をすることが収益の向上に結果的につながる。

CPCの高いジャンルを狙う

キーワードプランナーを使って探すのが有効。広告主の上限CPCが高いジャンルとして、医療・金融・不動産・人材BtoBなどがある。

ただし、上記のようなジャンルに知見があり、独自のコンテンツ且つユーザーにとって良い情報を提供できることが大前提となる。中身が伴わない場合は結局ダメ。

アドセンスポリシーについて

グーグルが大事にしていること。ユーザーフォーカス・don’t be evil・効率性を重視(1対多数を重視している)この辺りはちょっと難しくて意味わかんなかった…英語も分かんないし。要はユーザーのことを考えてアドセンスを貼りなってことだと思う。

サイト運営者から見たアドセンスの世界

(実際のエコシステム)

グーグルから見た景色

ユーザー>広告主>サイト運営者

グーグルから見たらサイト運営者が会社的には最も下に見てますよってことな。残念だけどそういうことなのだ。サイト運営者はアドセンスの収益を元に更にユーザーにとって魅力的なコンテンツを提供することが使命なんだと。 

アフィリエイターがやりがちなポリシー違反

質の低いクリックが多いサイトはポリシー違反の可能性大。一応具体的にポリシー違反になりやすい例を挙げると...

・誤クリックが誘発される広告を実装している

・アドセンスをクリックさせるテンプレート(出口がアドセンスしかないなど)

・質の低いトラフィックの誘導

・安いからと言って関連性の低いPPCからの誘導(クリック単価の低い関連性のないワードで集客して高単価をクリックさせる)

・内容が薄いコンテンツ

ユーザーに焦点を当てて作れば結果はあとからついてくる。自分なりの独自のコンテンツを作成することが大事なんだって。

なぜアドセンスはポリシー違反やアカウント停止の理由を具体的に教えてくれないのか。

グーグルが効率性を重視しているから(一人一人に対応できない。だって10万アカウントもあるんだからね)でも収益の高い人は特別扱いね...だって。

半年に一回アンケートを送って定点調査が行っているが、ポリシーに関するアンケートの評判はやっぱり悪いとのこと。

今後の改善見込みがあるかが重要。これによって送られる警告メール内容が変わるそう。サイト全体がアダルトの場合は改善の見込みがないという判断をされてしまい、個別ページだけなら改善の見込みがあると判断されてアカウント停止までは至らない。

そもそもサイト運営者の優先順位は低い

グーグルにはサイト運営者より広告主の方が優先順位として上という考えがある。ここはビジネスライク。

サイト作成者のトップ300で全体の売り上げの半分を占めるので、個別対応は収益順位で変わるんだそうです。ただし、これが良いというわけではなく物理的に体制が整っていないから仕方がない。でも将来的には変わる可能性が高いという口調でした。

アドセンスと他社広告の共存は可能か?

広告といえどもコンテンツの一部ということを知っておくべき。他のネットワーク広告でアダルトが出る時ば危険です。

記事中に広告を貼ってもいいか。

良いがコンテンツの一部として見られない実装が必要。ユーザーがコンテンツと混同してしまう個所には「スポンサードリンク」表記することをおすすめ。これは少し意外でした。表記は全てにするものだと思っていたので(私見)

アドセンスの未来

これはグーグルの決定ではなく石田氏の見解という前提で書きます。これからはモバイルファーストを重要視して・更なるスマホ用の新プロダクトがリリースされる可能性がある。これからはスマホ向けに新しいプロダクトが出るかもしれない。

ブランド広告

営業戦略 何か(収益)を獲得することが大半の広告主の最終目的であるという前提がある。今はネット広告の場合はアドセンスに限らず認知度アップのために広告を打っている会社は少ない。逆にテレビなどは認知広告に使う予算が多いので、認知度を上げる出稿が今後はチャンスとして考えている。

vCPM(閲覧回数)

クリック単価+インプレッション課金。広告主の不安の一つに本当にみられているかは分からないというのがある。広告主としては見られていないものに広告料を払いたくないという思いがある。アクティブビューが少ないサイトの単価を下げる仕組み作り(価値がないと判断される)

ネイティブ広告

アドセンスにおけるネイティブ広告はインフィード型。ニュースサイトのタイトルに差し込まれるタイプ。現状、カスタム性が低く他社ネットワークと比較してCTRが低い。

なぜアドセンスがポリシー違反に近いネイティブ広告をするのか・・・過去に比べて少しずつディスプレイ広告がクリックされなくなってきている。売り上げはヘビークリッカーによって支えられている。実はアドセンスの収益の85%は8%のユーザーによってクリックされている。(アメリカの調査結果より)また、ヘビークリッカーは世代によって偏りがある。

アドセンス収益を上げるまとめ

収益向上策

アクティブレポートを活用してCTR向上を試みる。

広告主に配慮した実装でCPC向上を試みる。

ポリシー

自分のことだけを考えない。広告主にとって良いサイト運営を心がける。 

この後はサイト事例を用いてのディスカッションがありましたが、他人は他人、自分のサイトの役にはな~んも立たない(私見)と思っているのでここではあえて書きません。そもそも許可を得ていないというのもありますがね。

とりあえず今日はここまで。今日はもう眠いのでとっとと寝ます。おしまい。

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バナースペース

ここの管理人は「のんくら」です。

Web業で食べてるフリーランスな人。著書「GoogleAdSenseマネタイズの教科書」重版9刷、累計は2.9万部突破!月間最高670万PV。アドセンサー。収益の4割がアドセンス。アフィリエイトの他、企業や個人のウェブプロデュース&コンサルティング、アプリデータ開発のエグゼクティブアドバイザーを務めるなど幅広くIT関係のお仕事中。サイト制作やマネタイズのセミナーやワークショップの開催、ASP主催のセミナー講師の実績あり。

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